中国語の独学、とくにHSKの学習で一番ネックになるのが、中国語単語の暗記です。
HSKは1級から6級それぞれに習得すべき単語があり、すべての単語が公式に公開されていますが、全級の単語はトータルでおよそ6,000語となっています。
英検などから比べると単語数は少なく、楽なほうだとは思いますが、それでも数が多いことに変わりはありません。
そんなHSKで出てくる単語を効率よく暗記するための方法を、中国語独学おやじが紹介します。
ただし、ここで紹介する方法は、わたしが半年でHSK6級に合格する際に行った暗記方法であり、なおかつ自己流なため、この方法がすべての人にとって有効とは限りません。
世の中に数多くある中国語単語の暗記方法のなかの選択肢の1つとして参考にしていただければと思います。
そして、中国語の暗記学習の過程で、できれば自分なりのオリジナルな暗記方法を確立していってください。
オリジナルの暗記方法を確立することができれば、HSKに限らず、中検の学習にも応用できますし、さらにはTOEICや英検といった多言語の学習にまで応用できるからです。
前おきが長くなってしまいましたが、さっそく、わたしの暗記方法を紹介していきましょう。
方法1.HSKの学習では単語帳をつくらない
HSKの単語数は1級から6級まであわせると約6,000語あります。これだけ数多くの中国語単語を単語帳に記入する場合、(1)単語、(2)品詞、(3)ピンイン、(4)単語の意味、(5)例文、(6)例文の訳など多くの項目を書かなければならず、想像以上の労力を必要とします。
1つの単語について、これだけの項目を書くとなると速くても5分くらいかかってしまいます。辞書で調べる時間を入れると10分はかかるでしょう。
これが6,000語となると、10分 × 6,000語 = 60,000分(=1,000時間)となり、膨大な時間が単語帳づくりのためだけに奪われてしまいます。
なので、私の場合、単語帳を作らずHSKの問題集に目を通し、なんとなくわかる単語はそのまま読み飛ばし、どうしてもわからない単語だけをピックアップして、ピンインと意味を調べて付箋に記入し、その付箋を問題集の余白に貼りつけるというやり方をしていました。
また、1つの問題文を読むときは、解らない単語が出てきてもそこでストップせずに読み進めていき、前後の文脈などから単語の意味を推察するように癖をつけると、試験本番でわからない単語が出てきても同じように対処できるようになります。
方法 2.中国語単語は問題集の余白に付箋を貼って書く
なぜ、余白に中国語単語を直接記入せずに、付箋にまとめて書くというやり方をしていたのかというと、余白に直接記入してしまうと、問題を読むときに自然と余白に書かれている内容に目がいってしまい、実際には記憶されていないのに、単語を記憶したと錯覚してしまうからです。
付箋に記入しておけば、問題を解くことに集中したいときや復習するときに、その付箋を外すことで、まっさらな状態で問題に取り組むことができます。
そして、私の場合、単語を完全に覚えることができたら、その付箋を外して捨ててしまうということをやっていました。
方法 3.中国語の問題集では問題ページと解答ページを使い分ける
中国語の問題集はどれを購入しても必ず問題ページと解答ページに分かれていると思いますが、私はこれらを次のように明確に使い分けるようにしていました。
問題ページには一切の書き込みをしない
繰り返し何度も問題に取り組めるようにするため、問題が書かれているページには、一切書き込みをしないようにします。
どうしても何か記録に残したい場合は、先ほどチラッと言ったとおり、付箋を使うと問題解きに専念したいときに取り外してまっさらな状態で使用できます。
解答ページには解らない単語をマーカーで色付けする
解答ページには、解らない単語などをマーカーで塗り、単語の意味などを思う存分書きました。この解答ページこそが私自身が作り上げた「私だけの中国辞典」なのです。
特に、聴力パートの解答ページは、問題として読まれる文章がそのまま解答ページに記載されているので、文章そのものが例文の役割を果たしてくれるので、いちいち例文付きの単語帳を作成する手間が省けます。
このようにして問題集を徹底的につかいこなすことでHSK合格に一歩近づくことができるはずです。
そして、HSKに無事合格できた後は、これまで学習してきた足跡がこれらの問題集の中に詰め込まれているので、定期的な復習に使ったり、新たな知識を問題集の中に追加していったりして、独自の中国語辞書を作り上げていくという新たな楽しみもできると思います。
あなたも、自分にあった問題集や参考書を見つけたら、愛着が湧くようになるまで、HSK合格を目指しながら徹底的にそれらを使い込んでみてください。
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